銑鉄鋳物(鋳鉄)は炭素が3D形状に鉄の中に析出しています。
ちょうどバラの花びらのように、重なりあって丸くなっているつぼみのようなイメージです。
この金属組織は銑鉄鋳物(鋳鉄)の特有の組織で、他の鉄系の材料には見られません。
そしてその金属組織をつくるために、様々な知識や手法が用いられています。

なぜこの金属組織にこだわるのかというと、炭素が連続していることが重要だからです。
ニクイタは大きな塊から切り出して作られます。
ちょうど食パンをスライスして5枚切りなどで売っているのと同じイメージです。
ニクイタは上下面が銑鉄鋳物(鋳鉄)の内部の組織になります。食パンの白い部分だと思ってください。
鋳物の中身を使用することになるので、炭素が表面にむき出しの状態になっています。
炭素は多孔質なので、油になじみやすい性質があります。シーズニング膜が鉄に比べてはがれにくいのはこのためです。自動車のエンジンに銑鉄鋳物が使用されているのもこの特性を利用しています。
また炭素は鉄より伝熱性が高いので熱すると鉄よりも早く温まることも利点です。
黒鉛組織が3D状に繋がっているため、局所的に熱いのではなく、全体に広い範囲が温まりやすくなります。
以上のことから、銑鉄鋳物(鋳鉄)で作られているニクイタは、調理器具として大変優れた性質を持っています。銑鉄鋳物(鋳鉄)の材質にこだわる理由はここにあります!